赤ちゃんを見ると、誰でも自然に使っちゃう!? 「赤ちゃん向け発話」
みなさんは、「目の前の赤ちゃんに話しかけてください」と言われたらどんな風に話しかけますか? 「はじめまして、私の名前は◯◯です」「こんにちは、お元気ですか?」…大人同士の会話なら成り立つかもしれませんが、こんな話しかけ方では赤ちゃんには伝わりませんよね。
フシギなもので、誰かにそうしなさいと言われたわけでもないのに、多くの人は赤ちゃんを見ると「◯◯ちゃん、ママでちゅよ〜」「◯◯くん、ごきげんかな〜?」という言葉づかいになっちゃうそうです。この話しかけ方を、『赤ちゃん向け発話』と呼びます。
赤ちゃん向け発話には、こんなうれしい効果が!
●ゆっくり、わざと声のトーンを高くして抑揚をつけてしゃべるから、赤ちゃんが音を拾いやすく言葉を覚えるのが早くなる
●音を拾いやすいので赤ちゃんの興味をママとパパへ向かせる効果があり、話している人のほうをしっかり見つめるようになる
家族の前で赤ちゃん向け発話を使うのははずかしいな…と思うパパもいるかもしれません。でも、赤ちゃんといっぱいおしゃべりして、「これがパパの声なんだぁ♪」と覚えてもらうことで、赤ちゃんとのきずながもっと深まりますよ!
物の見た目とリンクしやすく、親しみを覚えやすい♪ 「オノマトペ」

ぽかぽか、ザラザラ、すべすべ、ぐるぐる、もぐもぐ、ゴシゴシ…私たちの生活には『オノマトペ』がいっぱいあふれています。オノマトペは、物の見た目や雰囲気と音を結びつけやすいので、大人の言葉の表現(なめらか、暖かいなど)よりも赤ちゃんが親しみを感じやすいです。
赤ちゃんは、言葉の意味を理解する力も運動機能もまだまだなので、オノマトペを通じて動作を覚えるのは3〜4歳くらいになってからです。まだ先の話ですが、オノマトペがあるほうが言葉を学びやすいので、ママもパパも「歯みがきはシャカシャカ」「うがいはブクブク」と、身のまわりのオノマトペを探してみましょう♪

お話を伺った先生
森口佑介(もりぐち ゆうすけ)先生
京都大学大学院 教育学研究科准教授。発達心理学を専門とし、子どものセルフコントロールや想像力に関する研究を行っている。NHK Eテレ「すくすく子育て」にも出演中!
イラスト:大塚みちこ




















