赤ちゃんが出す「泣く」「笑う」のサインにはどんな意味があるんだろう?
「ぐずるような泣き方をしているな、おなかがすいたのかな?」
「口元がピクッと動いたな、ごきげんなのかな?」
毎日赤ちゃんの様子を見ていると、ちょっとした表情でも笑っているとか不快だってことがだんだんわかるようになってきますよね。赤ちゃんは、まだ言葉で気持ちを伝えることができない代わりに、表情の変化や動きでママやパパに想いを伝えようとしています。
例えば、赤ちゃんが泣いたり笑ったりしているときって、言葉にするとこんな感じ。
(おなかがすいたよー! ごはんが食べたいよー!)
(ママにいっぱいだっこしてもらえてうれしいな♪)
それに対して、「おなかがすいたのね、ごはんを用意してあげるから待っててね!」「ママもあなたのそばにいられてうれしいわ♪」とすぐに反応してくれる人がいたら、とっても安心しますよね。こうやって赤ちゃんのサインにたくさん反応してあげると、赤ちゃんにとって「何かあったらこの人のところに行けば大丈夫!」と安心できる場所ができるのです。
親の想像なんて間違って当たり前! サインには「3割」気づければ十分

毎日違う表情を見せてくれる赤ちゃん。見せるサインもひとつの意味とは限りません。「ぐずるような泣き方をしているのに今日はおなかがすいてるわけじゃないのか…」なんて日ももちろんあります。
赤ちゃんのサインに全部反応してあげられるか不安、間違っていたらと思うとこわい…と感じるママもいると思います。でも、赤ちゃんのサインに100%反応していたらママの身がもたないし、疲れて心がふさがってしまいます。大切なのは、赤ちゃんの心を想像して、ひとつでも多くの意味を探してみること。もし違ったとしても「理解できるかも!」とラクに考えて、とにかく多くの時間を一緒に過ごしてください。
ママが豊かに心を考えられるような子育てをすると、子どもも「心」というものに対して思いやりが育みやすくなります。ママやパパが一生懸命赤ちゃんと関わろうとしている気持ちは、赤ちゃんにちゃんと伝わっていますよ!

お話を伺った先生
森口佑介(もりぐち ゆうすけ)先生
京都大学大学院 教育学研究科准教授。発達心理学を専門とし、子どものセルフコントロールや想像力に関する研究を行っている。NHK Eテレ「すくすく子育て」にも出演中!
イラスト:大塚みちこ




















