女性の乳房は、思春期のころから、母乳を与えるための準備が行われます。
こういう話は保健体育の授業で習ったかもしれませんね。
思春期になるとホルモンの影響を受けて乳腺が発達しはじめ、胸がふくらみはじめます。
そして、妊娠をするとホルモンの働きが活発になり、乳腺が発達して胸が大きくなってきます。
じつはこの時点では、まだ母乳は出てないんです。
出産によって胎盤が外に出たときにはじめて「母乳を出してもOK!」という信号が脳から出されます。
妊娠中の乳房は、時間をかけて母乳を出す準備をします。
乳房が大きくなったり、乳腺がはってきたり、乳輪や乳頭が少し黒ずんできたり、敏感になってきたり、妊娠前とは違う違和感がではじめます。
こんな風に、徐々に準備が進んでいくんです。
このころによく聞かれるのが「母乳をたくさん出すために、妊娠期間中にマッサージをしたほうがいいのでしょうか?」というご質問です。
ずばり!
妊娠中にはとくにマッサージなどは必要ありません。
気をつけたいのは...
★大きくなった乳房に合うようにブラジャーのサイズを変える
★お風呂に入って清潔にすること。
胸を押さえ込んだり窮屈な状態が続くと、張ったり、痛みが出るおそれもあります。
乳頭の先端が陥没して気になる人は、軽くつまんであげてみるのもいいと思いますが、できれば、産院や、桶谷式母乳育児相談室に相談したほうがいいでしょう。
もうひとつ、たいせつなのが食事です。
妊娠中のママの食事は、おいしい母乳をつくることにつながります。
野菜や米、ミネラルを多く含んだ食品をたくさん食べましょう。
脂肪分の高いものばかり摂っていると、乳腺を詰まらせる原因にもなりますのでご注意を。
とはいえ、医師から言われていないのに、妊娠中に無理なダイエットをすると、ママだけでなく赤ちゃんの健康にも関わってきますので、勝手なカロリー制限は避けてください。
妊娠中も授乳中も、ママがバランスよく栄養を摂ることが、おいしくて栄養満点の母乳をつくることになります。
上質な母乳は、赤ちゃんの脳と体の成長に大きく影響してきます。




















